蔵のこと蔵のこと

創業250年の
歴史

創業は明和年間(1764~1771)と伝えられています。明治26年、本家は破産してしまったようですが、初代片山定右衛門が蔵を引き継ぎ現在で5代目となります。大正10年に麹室を石造りに改造し酒質の向上を図り、昭和5年には鉄筋コンクリート造の冷蔵庫での低温貯蔵をはじめ、年間通して酒質の安定化を図るなど、世代を通じて品質の向上に力を注ぎながら代々酒造りを行ってきました。

蔵のこと
味を守るための姿勢

味を守るための姿勢

衛生面で十分でなかった当時、一般的に使われていた防腐剤(昭和44年まで)の不入を早期に始める(開始年は不明)が、需要が急激に増えた頃、他社が桶買いで出荷量を増やしたのに対し、防腐剤不入のため、出荷量を増やせませんでした。平成11年からは、出稼ぎの杜氏制をやめ、蔵元が杜氏を務めています。平成22年、現在の生産量に合わせた、コンパクトな仕込蔵を新築。もう一杯欲しくなる、そして何杯飲んでもおいしいといわれるお酒を目指し精進しています。

味を守るための姿勢

杜氏のこと杜氏のこと

代表	片山達夫

代表 片山達夫

私で片山酒造は5代目になります。大学では発酵工学課を専攻するが、漕艇部に重点を置く。卒業後、片山酒造に入社。その後10年の経験を経て杜氏を務めることを決意し、片山酒造の味を守り続けています。

誇りをもって
楽しめるお酒づくり

蔵のことは、造りから出荷までのほぼ全てを、私と兄の2人で行なっています。酒造りには、繊細な作業と力作業が必要になりますが、お互いの性格を知り尽くしているので、言葉少なくとも、足りないところは補い合うことができています。少数精鋭でひとつひとつの作業をしっかりと確認しながら作業を行うことができるので、自信を持ってみなさんの元へお届けできていると実感しています。

タイトルが入ります

銘柄のこと

片山酒造では、2種類の銘柄を製造しています。特別な日にお楽しみいただきたい「月暈」と、毎日でも呑んでいただきたい「関西」。味わいの違う当蔵の日本酒を、ぜひ場面に合わせてお楽しみください。

  • 月暈 -ツキガサ-
    月暈 -ツキガサ-

    月暈 -ツキガサ-

    月の周りにできる光の環「月暈」。その神秘的な姿には美しくも儚げな繊細さがあります。月暈では、令和元年に「さかほまれ」ができてからは、麹米に「さかほまれ」を、掛米にも福井県産の酒米を使用しています。お米は毎年少しずつ味が違うので、お米に合わせて条件を整え、輝きを放つことができるよう丁寧に仕込みを行なっています。口に含むとふわっと膨らみ、すっと消えていく。派手過ぎない、甘旨味のバランスの取れた上品な味わいは、どこか月暈のあり方にとても似ています。素材の味を生かした魚介の刺身、豆腐、天ぷら、酒蒸しなどによく合います。今日はちょっと贅沢に、ゆっくりと食事の時間を過ごしたいという時におすすめです。

  • 関西 -カンサイ-
    関西 -カンサイ-

    関西 -カンサイ-

    明治42年商標登録。当時、灘•伏見の関西地方が銘醸地と言われていたことから、越前の銘醸蔵という意味合いで名付けられました。当蔵の主力製品である関西佳撰は、商品の回転もよく変色を心配することがなかったため青ビンを使い続けており、ほとんどの蔵が茶色ビンに切り替えた今では、このビンが関西佳撰の目印となっています。毎日でも呑んで欲しいという想いでつくる関西の味は、口に含んだときには、ほのかな甘みとコクを感じ、飲み込むとすっと消えるキレの良い味わいです。「佳撰」は地元で根強い人気を誇っています。何気ない日常に、親しい友人や仲間と酌み交わすお酒として、昔から変わらない姿で今もあり続けています。